
秋風が吹き出す季節に食べたくなるすき焼き。大阪の冬の食べ物には「てっちり」に「しゃぶしゃぶ」、暖かい「おでん」など有名な一品ばかり。
そんな冬の食の激戦区の中、大阪の繁華街「心斎橋」で明治14年の創業以来、昔変わらず伝統の味を守り続けているすき焼き屋「北むら」。
日本人が牛肉を食べるようになったのは、明治5年頃の事。北むらの初代は心斎橋の「下村屋呉服店」(現在の心斎橋大丸)で勤めていたところ、優秀な成績を収め、閉店後のお店の前で商売する事を許され、牛肉が流行りだしたこの時代に、牛肉を串焼きにして屋台で販売するようになりました。この串焼きはたいそうな人気ぶりで、連日売り切れごめんの状態でした。
そして、初代は牛肉をたくさんの人々に食べていただきたいという思いから、すきやき屋「北むら」を出店されたという『伝説』の持ち主でもあります。
すき焼きには、関東風、関西風と2種類の作り方がありますが、「北むら」では割り下を使わない関西風の「焼き」にこだわったすき焼きを贅沢に食べる事ができます。
専任のお世話役が各テーブルについて、ちょうどいい頃合いをみてくれるのも贅沢のきわみ。関西風のすき焼きを、ほんとうにおいしい状態で食べる為には、このように手間がかかるので、本格的な関西風すき焼き店は大阪でも次第に少なくなってきています。
そして、今では定番の「卵」。この卵をすき焼きに絡み合わせたのも、実は「北むら」が最初と言われています。
約6キロの南部鉄のオリジナルの鍋で、肉の旨みが味わえるように厚めにスライスした上質の和牛ロース肉と野菜をいただきます。肉はたっぷり脂がさした霜降り肉。食べた瞬間、肉の旨みが口の中にまんべんなく広がっていくのがわかります。
味付けは、砂糖と醤油、みりんのみ。各テーブルにベテランのお世話役がつき、ちょうどいい頃合を見てすすめてくれるので、お客様自身がせわしなく鍋奉行をする必要もなく、じっくりと和牛の醍醐味が堪能できるのも「北むら」ならではといえます。
そして「北むら」では、すき焼きの他にバター焼、水炊きとまた違ったお料理を、数寄屋風の落ち着いた雰囲気の中で楽しむ事もできます。
先祖代々、伝統を受け継いだ「北むら」の「すき焼き」。昔なつかしい味と伝統を一口、そしてまた一口と噛み締め、初代から続くお客様への変わらぬ想いもご一緒にいかがでしょうか?
北むら
大阪市中央区東心斎橋1-16-27
tel:06-6245-4129
営:16時〜22時
休:日・祝