スタッフの取材日記

大阪の取材日記 8月号

暑い夏に食べたくなる アイスキャンデー

「北極」のアイスキャンデー

大阪のアイスキャンデーといえば、「北極」のアイスキャンデー。
創業は昭和20年、第二次世界大戦の混乱のなか食料が乏しかった時代、甘いものといえば、高級品で贅沢なものでした。そんな中、初代社長は「甘くておいしいお菓子をたくさんの子供たちに食べさせてあげたい」という優しさ、その強い思いから、この「北極」のアイスキャンデーは生まれました。
開業当初に販売していたアイスキャンデーは、あずき、ミルク、ココア、パインの4種類で、値段は1本20円。当時の物価ではラーメンも一杯20円でした。それだけこのアイスキャンデーは貴重なものでした。
甘いお菓子を売るお店はとても珍しく、お店の前には長い行列ができたそうです。もちろん、その当時、冷凍庫のような電化製品はなく木製でできた棚と、氷で保存していました。その為、大量生産はできず、毎日、売り切れご免の状態でした。
工場はお店の地下にあり、毎日フル回転の忙しさだったそうです。保冷用のドライアイスを使用したのも、この「北極」が一番最初でした。
「北極」のアイスキャンデーのトレードマークでもある、斜めに刺さった割り箸。これには、初代社長の驚くべき知恵が隠されていました。

お土産にアイスキャンデーを買って帰るお客様のため、アイスキャンデーが溶けないように、斜めに割り箸を刺すことによって箱に空間ができ、より多くのドライアイスを入れることが可能となりました。そのため、5・6時間かけて自宅へ帰られるお客様にも、とても喜ばれることとなりました。
その他にも、初代社長がお客様を思う心からうまれた知恵はたくさんありました。
添加物を極力なくし、素材も良いものだけを使う事により、体に優しく、いつまでも食べ飽きない味に仕上がりました。その味は、二代目へ受け継がれ守り続けられ、現在では一日に、2千本売れるという人気ぶりです。

現在の「北極」のアイスキャンデーの種類は9種類ほどあります。中でも一番人気は「ミルクキャンデー」です。その他にも、サツマイモなどユニークな味が楽しめます。
かつて、買い物帰りによく買ってもらったという人たちが今では、自分の孫へと買ってあげるようになりました。60年以上たった今でも、アイスキャンデーは一本120円。良い素材と手間ひまかけて作られてはいますが、みんなが買える身近なアイスキャンデーにしたいという初代社長の思いから、可能な限り値段は上げていないのだそうです。
その味、その思いは、時代を経ても、変わらずに人々から愛され続けていくでしょう。

取材協力
北極
大阪市中央区難波3-8-22・06-6641-3731

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