スタッフの取材日記

京都の取材日記 12月号

千枚漬 手作りの技。大藤の「千枚漬」

千枚漬 手作りの技。大藤の「千枚漬」

今や京つけものの代表格にあげられる「千枚漬」。慶応元年(1865年)「大藤」の創業者である大黒屋藤三郎によって考案されたのが、その発祥とされています。

藤三郎は京都御所の大膳寮で料理方として勤めた後、漬物等を売るお店を営んでいました。その頃、昔の御所を懐かしく思い考案したのが、「千枚漬」でした。薄く切った聖護院かぶらを御所の玉砂利に、壬生菜を松の緑に見立てたとても優美な漬物です。

発売当時、宣伝も兼ねて店先でかぶらの薄切りを披露していたところ、樽に詰められたかぶらを見て、見物客から「あの薄さは百枚はあるだろう」「いや、千枚はあるのではないか」と言われる程の薄さと枚数の多さから「千枚漬」と命名されたと言われています。

漬物といえば大半が保存食として食べられていましたが、「千枚漬」はその年の秋から冬にかけて取れた聖護院かぶらを漬け込み、旬野菜として贅沢にもそのシーズンに食べるという、言わば漬物業界の革命となった逸品でした。

「大藤」では、現在でも創業当時の漬け方にこだわり、一枚一枚丹念に薄切りにし、厳選された極上の昆布と一緒に漬け込みます。添加物は一切使用せず、京料理のひとつとしての「千枚漬」にこだわり続けます。

京都で生まれ育つ食文化に触れ味わう。えもいわれぬ贅沢に感動する瞬間がここにあります。

取材協力/千枚漬本家 大藤
TEL:075-221-5975

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