
神戸を訪れた人ならば、必ず目にするミナト神戸のシンボル『ポートタワー』。
昭和36年3月、神戸市船客待合所の建設が始まり、「待合所の屋上に高い展望台をつくって、港や船を眺められるようにしてはどうだろうか」という案をきっかけに、日本古来の「鼓」をイメージし、「ユニークなタワー」というコンセプトのもと、ポートタワーはつくられることとなりました。
タワーの建築構造は銅管構造で、景観上美しいだけではなく、海風による錆に対してとても強く、当時としては斬新なものでした。また、鼓の形は説明しだすときりがない程計算された形の上、まっすぐな鉄パイプをななめに組み合わせることで、遠くから見るとゆるやかなカーブを描いているように見えるという工夫もされました。
試作段階では模型をつくり、風速80メートル以上の台風や、大きな地震が起きたときのためにと、何度も実験がおこなわれ、関東大震災以上の地震にも耐えられるように設計されました。その為、阪神・淡路大震災の時には、震度7という大きな地震だったのにもかかわらず、ポートタワーはびくともしませんでした。
ポートタワーの色については、始めはシルバー一色を予定していましたが、航空法上の制限や、曇った日などには見えにくいだろうという様々な理由があり、シルバー一色という話は消えてしまいました。その結果、山の緑色や空と海の青色に、美しく鮮やかにはえる赤一色となりました。
こうした数々の工夫によって、昭和38年11月(1963年)、約2年半の月日をかけ、ポートタワーは誕生しました。
室内は、窓ガラスに光が反射し夜景が見にくくなることを防ぐため、間接照明と、屋外からの街の光だけで照らされています。また、高さ108メートルの展望室からは天気が良ければ、東は大阪、西は淡路島、南は関西国際空港、北は六甲山の山並みを一望する事ができ、絶好のビューポイントとして神戸の情緒を発見できます。
現在、神戸の最も象徴的風景として夜空の下で鮮やかに輝く姿は、観光ガイドやパンフレットに好んで用いられています。
タワーの存在感は圧倒的で、ミナト神戸のシンボルとして、これからもずっとたくさんの方に親しまれていくことでしょう・・・。
取材協力:神戸ポートタワー
神戸市中央区波止場町5-5
Tel:078-391-6751
