手作り市の中でも、ひときわ目をひく長い行列 ―― それは、田山さんのクッキー店「patisserie e.m.e」。
見た目も鮮やかな可愛らしいクッキーたちが並んでいます。
1〜10枚程度ごとに小分けしてパッキングしてあるので、
思わず「あれも、これも・・・」と手が伸びて、次々とお客さんのカゴの中へ取り分けられていくクッキーたち。
選んでいるお客さんの顔には、楽しそうな笑みが浮かんでいます。
しかし、見た目の鮮やかさ、選ぶ楽しみだけではありません。
一度食べてみれば、行列してでも買いたくなる気持ちが判ります。
中でも、抹茶の生地を使ったクッキーがイチオシ!
サクサクの食感と程よい甘さを楽しんだ後、抹茶の余韻が口の中に残ります。
市販のクッキーには無い、しっかりとした後味です。
お話しを聞いて納得。
丁寧に手作りされた生地だからこそ、出せる味わいなんですね。
店主 田山紀子さん
「私は、昔からものづくりが好きなんですね。クッキーも大好きなんです。
製菓学校を出た後、ケーキ屋さんで働いていた時期もありますが、
やはり会社勤めはいろんな制約がありました。
その点、この手作り市では、自分が作りたいものをトコトン追求できるんです。
今は、この『知恩寺の手作り市』と『上賀茂神社の手作り市』で、月に2回クッキーを販売し、残りの日はクッキーを作ることに専念しています。
文字通り「専念」ですよ。
休み無く生地をこねたり、焼いたりしているので、腕の筋肉はたくましいんです(笑)。
1ヶ月間で、小麦粉 50kg、バター 36kg、卵 300個以上を使います。
そして手作り市の当日には、朝の3時から門前に並んで場所取り。
体力的には厳しいんですが、好きなものを好きでいられる環境だからこそ、ずっと続けていきたいと思っています。
お客さんが見た瞬間に思わず『わぁ・・・』と声をあげてしまうような、そんなクッキーを作りたいですね。
可愛らしいものが並んでいると、ワクワクしますから。
だから、手間がかかっても目を楽しませてくれるクッキーは外せません。
京都らしい『抹茶クッキー』も定番です。
抹茶の粉はすぐに劣化しますので、新鮮なものをきちんと管理して使うことはもちろん、
色を損なわないように低温で焼き上げています。
見た目だけではなく、もちろん味のほうも、納得いくまで試行錯誤して作り上げてきました。
手作り市は、私の原点みたいな場所です。
私が好きなものを追求し続けられるのは、この場所があるからだと思います。
手作り市に来られたら、是非、立ち寄ってくださいね」