
前日の山鉾巡行・神幸祭の興奮が冷めやらぬ18日、曳き山と鉾の解体は朝から始まっています。
些細なことでも事故につながりかねない作業ですから、気を緩めることができません。
懸装品が片付けをする(保存会)関係者も、解体を担当する作事方も、前日の疲れを見せずてきぱきと動きます。
建てるときは3日間かけた鉾も、解体はあっという間。
夕刻、町会所の前は、まるで何事も無かったかのように静かな佇まいを取り戻します。
贅をつくした軒まわりの懸装品が、注意深く取り外されて、屋根部分が姿を消します。
その間、懸装品は次々と蔵に納められ、真木を抜く準備作業も進みます。
真木立てと同じ要領で、「大梃子(おおでこ)」が胴体に取り付けられます。
そびえ立つ真木もこれで見納め。
梃子の原理を使い、ワイヤーで支えながら、ゆっくりと櫓(やぐら)が寝かせられます。この日、最も緊張が伴う作業です。
真木の解体に取り掛かる前に、まずは御神体の天皇人形を社へお戻しします。
周囲を取り囲んでいる人が待ちわびているのが、御幣(ごへい)の付いた榊(さかき)。
厄除けのご利益があるこの榊は、早いもの勝ちです!
禿柱と真木が取り外されると、櫓の胴体部分だけが残ります。
寝かされた状態の櫓は、再び梃子を使って起こされます。
美しい縄がらみも、あっという間に姿を消します。
総延長7キロ分、月鉾の巡行を支えた縄は、役目を終えたのです。
柱が解体され、蔵にすべて収められます。
最後に仕舞われるのは、心なしか寂しげな表情を湛えた稚児人形。
月鉾の町会所は静けさに包まれ、昨日までの賑やかさはまるで無かったかのような佇まいです。