
各山鉾町の代表者らがクジを引き、巡行当日(7月17日)の順番を決めるのが、「籤取り式」。
その昔、山鉾巡行の先陣争いが絶えなかったことから、混乱をさけるため、西暦1500年(明応9年)始まりました。
この儀式自体が、一連の祇園祭行事と共に重要無形民俗文化財として登録されています。
京都市役所で行われるようになったのは、昭和28年から。
現在は京都市長が「奉行」役として、この式を司ります。
この「籤取り式」のルールは、ちょっと複雑。
全32基の山鉾のうち、「籤取らず」として順番が固定されている山鉾は8基(長刀鉾、函谷鉾、放下鉾、岩戸山、船鉾、北観音山、橋弁慶山、南観音山)。
長刀鉾は、毎年必ず先頭を切ります。
これら8基の「籤取らず」を除いた24基の代表が、クジを取ります。
ただし「鉾と鉾の間には必ず山を1〜3基はさむ」ルールがあるため、全員で1〜24のクジを引くのではなく、 山と鉾は違うグループでクジを取ります。
さらに、「さきの巡行」の山は「あとの巡行」の山とは違うクジを取ります。
つまり、4つの段階に分けて下記のようにクジ取りが行われます。
さらに、「上記のクジを取る順番を決めるための予備クジ」が存在します。 これは「籤取り式」がはじまる前に、別室で既に引かれており、この予備クジを取る順番が「昨年の巡行順序」なのです。
籤取り式で決まる巡行順序は、「先の巡行」に出る「山」にとっては、特に大きな関心事。 山鉾は全部で32基も巡行しますが、最も目立つポジションが「山一番」、つまり長刀鉾の次に巡行する2番目だからです。 この「山一番」が引き当てられたとき、会議場には歓声と拍手が沸きあがります。
緊張感ある「籤取り式」を観覧したい方は、応募することも可能。 京都市役所の「文化財保護課」が毎年5月下旬に応募要綱を発表します。
普段は議員さんが座る市議会場の席。 今日は羽織袴の正装に身を包んだ山鉾代表の方々が座り、おごそかな雰囲気が漂います。
この日の京都市長は、公正なクジ取りが行われるかどうかを検分する「奉行」役です。
奉行の前でクジを取り、記載内容の確認をしてもらってから、会場に向けて読み上げます。
会議場の人々は皆、メモを取りながら進行を見守ります。
取ったクジは正式な「籤札」の書面と引き換え、文箱に納められます。
そして巡行当日の「籤改め(くじあらため)」の時まで、大切に保管されます。