明治時代に建てられた美しい蔵が立ち並ぶその一角が、「月桂冠 大倉記念館」として営業しています。
ここでは、酒造りの工程をわかりやすく説明してくれる資料館や、酒蔵の見学ができます。
「さかみづ」の井戸では伏見の名水を味わうことができ、もちろんお酒の試飲もできます。
お酒が好きな人も、そうでない人も楽しめるおすすめスポット!
伏見が多くの酒造会社を生んだ理由のひとつ、美味しい水。
この井戸の水を飲んで、ご自身の舌で味を確かめてみてください。
月桂冠では、この井戸水を酒造りに利用しています。
昔使われていた酒造用具が展示され、それぞれの工程別に説明が添えられています。
そのほか、歴代の宣伝ポスターや焼印などの展示もあります。
疲れを癒す清涼剤として、味の芸術として、人々に愛され続けてきたお酒の歴史を身近に感じることができます。
明治19年に建てられた酒蔵の中に新しく設置された「月桂冠 酒香房」。
一般的には酒蔵を常時開放している酒造会社はほとんどありませんが、
ここでは事前予約をすれば貴重な体験をすることができます。
実際にお酒を造っている場所なので、入った瞬間に、お酒の甘い香りに包まれます。
内部は温度管理によって年間を通して酒造りができる環境となっているため、
タイミングが合えば実際に発酵している途中のお酒を見ることもできます。
前日までに予約が必要となりますので、電話問い合わせの上、お出かけください。
最後には、お楽しみの試飲もできます。
今回、出して頂いたのは人気の3種。
お気に入りのお酒が見つかるといいですね。
但馬杜氏
「私は、酒造りの世界に入って45年になります。
毎年10月〜3月の半年間は、家を空けて泊り込みで酒造りをするんですよ。
この蔵では、2日間で1本の樽を仕込みますが、樽1本あたり1800キロもの米を使うんです。
想像つかない重さでしょう?
樽は全部で47本ありますから・・・それはもうたくさんですわ。
それらを、杜氏の私、頭(かしら)、5人の蔵人(くらびと)、計7人で仕込んでいきます。
それでも、日本人の酒の消費量は減ってるんですよ。
昭和47年ごろがピークでしたが、焼酎ブームや食生活の変化でしょうね。
酒を飲む人の数、一人当たりの飲む量が減ったんだと思います。
それに加えて、温暖化が問題になっています。
酒米を蒸したり、麹や酒母を作るには、とても繊細な温度管理が必要なんですが、
発酵に必要な低い気温が続かなかったり、蒸し米が適温に下がらなかったり・・・
酒は季節にあわせて造るものですから、暖冬続きだと非常に困りますね。
もちろん季節だけでなく、年によって米の出来も違いますし、使う種麹や酵母などすべてが酒の味を変えていきます。経験でそれらを判断し、愛情を込めてお酒を育てるのは楽しいですよ。
日本酒は、日本人が誇る文化のひとつですから、たくさんの方に日常から親しんでもらいたいと願っています」