鷹峰(たかがみね)一帯の紅葉が素晴らしいことはよく知られていますが、その名所のひとつに数えられるのが源光庵。
1364年に臨済宗の寺として開山しましたが、その後、曹洞宗へ改められました。
本堂には、禅の教えが込められた「悟りの窓」という丸窓、「迷いの窓」という角窓があります。
ふたつの窓の前にたたずむ人の心には、何が映るのでしょうか・・・。
【山門】
北山台杉の緑が、黒い山門によく映えます。
山門の上部中央にかかる額には、「復古禅林」の字。
1694年、卍山道白(まんざんどうはく)がこの寺を臨済宗から曹洞宗へと変えた際、「復古禅林」の額を本堂に掲げ、自ら復古道人と称したという話が伝わります。
【魚板】
時を報せるため魚板は、木魚の原型とも言われます。
禅宗のお寺で使われるものですが、源光庵の魚版はなかなかユーモラスな顔をしていますね。
【本堂】
よく手入れされた庭に囲まれ、清々しい風の入る本堂。
【悟りの窓・迷いの窓】
(左)悟りの窓 (右)迷いの窓
悟りの窓の円は、宇宙を表現します。
迷いの窓の四隅の角は、生老病苦の四苦八苦を表します。
美しい景色を切り取ることで、禅の心を見る人に伝える・・・こんな仕掛けを考えた先人の知恵の素晴らしさに感心します。
さて、あなたはこの前で何を想うのでしょうか?
【血染めの天井】
本堂の天井一面を覆うのが、血天井です。
伏見桃山城で石田三成軍に敗れた鳥居元忠らの一党380名が自害した時の床板を、源光庵の天井板にすることで霊を慰めています。
ご住職がおっしゃるには、「あまりに形がはっきり残っており生々しいので、写真を撮られても、後でそれをお寺へ返しに来る人もいますよ」ということでした。
確かに、直視するのもはばかられるような鮮明な血の跡が、天井一面を覆っており、壮絶な歴史の瞬間を今に伝えています。