
囃子方がいる12の山鉾各町で、祇園囃子の演奏が始まります。
この音色が聞こえると、四条界隈の空気は一変して祇園祭ムードに!
夕暮れから夜9時ごろまで、コンチキチンの音が響き渡ります。
この期間中に聞こえる演奏は、「二階囃子」とも呼ばれます。
「町会所の二階」の窓が開け放たれ、夕暮れ時になると囃子が聞こえ始める様子は、なんとも風情あふれる情景です。
ただし、現在では町会所の形態も様々。昔ながらの町家建築から、ビルに建て替えられたところもあります。
それでも、あちらこちらから流れるこの音色は、夕暮れ時の慌しい四条界隈の空気を一変させ、道行く人々の耳に心地よく響きます。
囃子方が演奏する楽器は、3つ。
最初に「鉦」を担当し、それが一人前になったら「太鼓」か「笛」どちらかを選びます。
「鉦方」と「太鼓方」が使う楽譜には、●や▲が並んでいます。
鉦の「上部・下部・中央」、どこを叩くかで音の高さが違いますが、これが擬音化されて祇園囃子は「コン・チ・キ・チン」と呼ばれるようになりました。
真剣な眼差しで演奏する子供達。演奏暦半世紀になる先輩方も、指導に熱がこもります。
「笛方」が使う楽譜は、「ピー・ヒャイ・ブ」などのカタカナで音階が表記されています。
昔は楽譜自体が存在せず、すべて耳で聞いて覚えていたそうです。
風通しの良い町家の二階。それでも皆の熱気がこもって、額には汗が噴出します。流れ落ちる汗が目にはいっても、拭く間がないほど。
「太鼓方」は、囃子演奏の総指揮をとります。
それぞれの山・鉾によって曲も違い、特徴も異なりますが、いずれにおいても「鉦・笛・太鼓、それぞれのパートが間合いをあわせることが肝要」だそうです。
こうして身体に刻み込まれた祇園囃子が、何代も受け継がれ、あの独特な音色を奏でます。